虫界隈に於ける、血統や系統云々とは
こんにちは。
クワカブによく見かける、『血統』・『系統』といったことについて書きたいと思います。
ぶっちゃけ言ってしまえば、解釈が人それぞれ過ぎて、収拾がつかないような状況のため、個人的には結構どうでもいい話ではあるのですが、初心者の方や知識を持っていない方が、個人売買等で不利益を被ることがあるようですので、注意喚起のつもりで持論を述べさせていただきます。
また、これは前述の通り、人により解釈が変わるので、正解・不正解ではなく、他の方の意見等も見聞きしながら、各人にて消化をしていただきたいと思います。

1.『血統』とは
祖先から続いている血のつながり。血すじ。
2.『系統』とは
血統、血すじ。遺伝子学上、同じ祖先をもつ個体群。
ということで、言葉としての意味はほぼ同じです。
『系統』の方がやや広義だということ。
例えばですが、
とある種で、飼育レコード取得サイズの大型個体を作出。
仮に、この血すじを新たに「○○レコード血統」と名付けたとします。
大型を狙っていたのであれば、この個体の祖先も、ある程度は大型の個体を累代しているはずなので、単純に大型系統、もしくはその累代における間の、他のブリーダー名系統や、他の血統名系統という認識です。
狭義で言えば、血統とは血のつながりですから、個体の特徴等の遺伝率は関係ありません。
競走馬も同じで、他に比べて確率は高いが、全ての馬が良く走るというわけではありません。
馬の遺伝における両親からの能力等の引継ぎは約33%にすぎないと言われ、残りの約66%は母体内の影響や、飼育・育成環境の影響になります。
競走馬における血統表というのは、優秀な種牡馬や牝馬の血がどの程度入っているか、どの系統に属するか等を確認するためにあり、猫や犬における血統書というのは、親や祖先にコンテストチャンピオン等がいることなどを証明するためのものです。
とりあえず、『血統』と『系統』の認識としてはこの程度で十分です。
ここから本題ですが、
特にヤフオクなどにおける個人売買で、「〇〇血統」などと称する、あまり認知をされていない血統を沢山見かけると思います。
血統名を付けることは自由ですが、あまり根拠のない血統については、販売者自身を貶めるだけなので、自身の虫にむやみに血統名などを付けることはやめたほうが得策です。
虫界隈では「血統」というものが、その種のなかでの「ブランド」のようなものとして扱われている部分があるので、たまに問題提起されるのです。ブリードサイクルも比較的早く、個人間で手軽に売買がされるため、どうしても「金」に目がくらむ輩が現れるのは仕方のないことです。
もしも血統を名乗るのであれば、「どこに出しても恥ずかしくない!」と胸を張って言えるような虫が出てきたら検討すればよいと思います。なかなか難しいですが。笑
また、購入する立場としても、初心者あるあるですが、
「まだ始めたばかりでよく分からないけど、きっとこれは凄い虫で、ブリードしたら大型や極太の虫が生まれてくるんだろうな。」
なんて思わず、まずはその血統名をググってみましょう。
調べてみて、ブログ等で飼育記録や累代を公表されていたり、SNS等をやられていれば、そのブリーダーさんの界隈での知名度や信用度、実際の価値などを確認することができると思います。
また、初心者のうちはヤフオク等での「幼虫」の購入は避けましょう。
血統詐欺ならまだしも、全然別の種が羽化してきたなんて話も多いです。
まずは、信用できるショップさんや、間違いのないブリーダーさんから購入するようにしたら良いと思います。最初のうちは分からなくて当然ですが、ある程度飼育やブリードの経験を積めば、自然とそういった悪事は見抜けるようになりますので。
ちなみにですけど、血統の虫だからといって、飼育者のブリードスキルが低ければ、良い虫はまず出てきません。あまり血統にこだわる必要もないと個人的には思います。
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それでは、また。